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空蝉


2019.08.13
2019.08.13

我が家の近辺でも、ようやくセミの鳴き声が 聞こえるようになった。

 

今年は長い梅雨のせいもあり、鳴き始めがおそかったそうだ。

 

蝉の抜け殻を”空蝉(うつゼミ)”ということを、天声人語で、知った。

 

抜け殻というと、物質そのものだが、”空蝉”というと、文学的な香りがする。

 

1週間ほど前に、藤棚の藤の伸びすぎた枝を剪定した際、

”こんなところに蝉の抜け殻があった!”と驚いた。

藤棚の支え棒として埋め込んだ朽ちかかっている角棒に、しっかりしがみつく空蝉を見た時だ。

 

すでに 役割が済んでいるのに、1週間後の今日もまだしっかり しがみついている‼。

 

約7年間土の中で、脱皮を繰り返した後 地上に出てきて、樹木ではなくとも、場所を選ばず、文句も言わず、できる場所で脱皮する逞しさ。

 

今日 地上に出て7日間と言われている寿命を終えた蝉が、道路際に 転がっていた。